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2024年12月3日 / 性能

【本音で解説】ZEH(ゼッチ)住宅は必要ないってホント?後悔につながるデメリットと対策を解説

 

「ZEHにすると電気代がかからないって聞いたけど、本当?」

「ZEHにして将来後悔しない?」

「一般の住宅より建築コストがかかるみたいだけど、本当に回収できるの?」

ZEH住宅の建築を検討している方なら、このような不安や疑問をお持ちではないでしょうか。確かにZEH住宅は、通常の住宅と比べて建築コストが高くなります。そのため「本当に必要なの?」と迷われる人も多いでしょう。

実はZEH住宅は現在日本で決められたその他の省エネ基準と比べると、最も高い基準ではありません。それどころか、近い将来には日本の住宅の新しい省エネ基準になる計画があります。

そこでこの記事では、建築のプロが本音で解説。将来の義務化やコスト面での不安など、よくある後悔ポイントとその対策をわかりやすく紹介します。家づくりの重要な選択肢となるZEH住宅について、この記事を読めば悩みが解消し、フラットな視点でZEHの検討ができるようになるでしょう。

ぜひ最後までお読みください。

 

 

目次

1.ZEH住宅が必要ないと感じやすいデメリット・後悔ポイント

2.ZEH住宅が必要ないと言えない理由・メリット

3.「ZEHは必要ない…」と後悔しないために定義を理解しよう

4.後悔しないZEH住宅の建て方

5.中国地方・山口県のZEH住宅情報

6.まとめ

 

 

 

1.ZEH住宅が必要ないと感じやすいデメリット・後悔ポイント

ZEH住宅には、デメリットや後悔ポイントがあります。ZEHを検討する際は、これらの点をしっかり理解しないことで後悔につながっているケースが見られます。

そこで、デメリットや後悔ポイントについてみていきましょう。 具体的なポイントは以下の通りです。

● 建築コストが高い

● メンテナンスコストの負担がかかる

● 売電価格が下降傾向にある

● 思い通りのデザインや間取りが実現できないことがある

● エアコンを設置しすぎてしまう

それぞれのポイントについて解説します。

 

 

建築コストが高い

ZEH住宅は、一般住宅よりも建築費用が100~300万ほど高くなるといわれています。

断熱などのZEH基準をクリアするためには、住宅や設備の性能を高める必要があるためです。

ZEH住宅には必須とされる太陽光発電システム1つをとっても高額です。

設備やプランのグレードが上がるほど、建築コストも上昇してしまうでしょう。

 

 

メンテナンスコストの負担がかかる

導入した省エネ機器を長く使うためには定期的なメンテナンスが欠かせません。

その都度、費用も発生するうえ、性能が高い分、費用も高額になる傾向にあります。

精密機器ということもあり、将来的には経年劣化による故障や交換も発生するでしょう。

メーカーの保証期間が過ぎての修理や交換となると、多額の費用がかかるおそれもあります。

 

 

売電価格が下降傾向にある

太陽光発電で余った電力は、電力会社に売電可能です。

10年間は、売電開始年度の価格で買い取ってもらえます。

ただし、売電価格は2021年度は19円、2022年度は17円と、近年は下降傾向にあります。

今後も上昇する可能性は低いと予想されているため、以前のように売電によって収益を得ることは難しくなるかもしれません。

参考:買取価格・期間等|固定価格買取制度|なっとく!再生可能エネルギー

 

 

思い通りのデザインや間取りが実現できないことがある

ZEH住宅は、高い省エネ性能を実現するために、建物の形状や間取りに一定の制限が生じる場合があります。

たとえば、南面に大きな窓を設置したい場合でも、断熱性能を確保するために窓の大きさに制約があります。

また、開放感のある吹き抜けを設けたい場合でも、暖房効率の観点から天井高さに制限がかかるため、あわせて覚えておきましょう。

 

 

エアコンを設置しすぎてしまう

ZEH住宅は高い断熱性能を備えているため、従来の住宅と比べて少ないエアコンでも快適な室内環境を保つことが可能です。

実際の事例では、真夏でも1階のエアコン1台で2階まで快適に過ごせるというケースも報告されています。

しかし、一般的な住宅の感覚で全室にエアコンを設置してしまうと、以下のような問題が発生する可能性があります。

● 使用頻度の低いエアコンが増え、初期費用の無駄になる

● メンテナンス費用が余計にかかる

● 室内の見た目が損なわれる

● 省エネ効果が十分に発揮されない

ZEHの基準では、LDKなどの主たる居室のみがエアコン設置の対象となっています。

そのため、子供部屋や書斎などの居室は、実際の生活を始めてから必要に応じて設置を検討する方法も有効です。

また、個別にエアコンを設置する代わりに全館空調システムの採用も選択肢の一つです。

全館空調のメリットとして以下の点が挙げられます。

● 室内の温度差が少ない

● 見た目がすっきりする

● フィルターのメンテナンスが一括で可能

● 24時間換気システムと併用可能

 などが挙げられます。

このように、ZEH住宅の特徴やご自身のライフスタイルを加味して、適切な空調計画を立てることが重要です。

 

 

 

2.ZEH住宅が必要ないと言えない理由・メリット

ZEHにはたしかにデメリットがありますが、その一方で無視できない重要なメリットも存在します。

具体的なメリットは以下の通りです。

● ZEHは将来的に義務化される

● 資産価値に期待できる

● 補助金を利用できる

● 住宅ローン減税の借入限度額がアップする

● 光熱費を削減できる

ここからは、ZEHが必要ないとは一概に言えない理由について解説していきます。

 

 

ZEHは将来的に義務化される

エネルギー消費量は、2011年までの20年間で約25%も増加しています。

このような状態の改善に向けて、省エネ基準の段階的な強化が進行中です。

2025年4月以降には、「すべての新築住宅に省エネ基準への適合を義務付ける」と発表されています。

また2030年までには新築住宅の省エネ基準をZEH水準まで引き上げることもすでに決まっています。

このようにZEH住宅が日本の省エネ基準になるときは、すぐそこまでやって来ているのです。

 

 

資産価値に期待できる

ZEHの導入は、将来の住宅の資産価値に大きく影響する可能性があります。

従来の戸建て住宅査定は築年数を重視してきました。

しかし現在は住宅の質や性能の高さを重視する方向へと変化しています。

たとえば、耐震基準の場合、旧基準の住宅は住宅ローン減税や補助金の対象外となり、買い手から敬遠される傾向にあります。

先に述べたように、2030年までにはZEH水準の住宅が新たな省エネ基準になることが決まっています。

省エネ性能についても同様の評価基準が適用される可能性が高く、ZEH住宅を選択することで資産価値に期待できるでしょう。

 

 

補助金を利用できる

国は、ZEH住宅の普及を推進するための補助金事業を用意しています。

補助金額は、ZEH支援事業で55万円、ZEH+支援事業では100万円です。

蓄電池を導入した場合には、2万円/kWh (上限20万円かつ補助対象経費の1/3)が追加されます。

初期費用がかかるZEH住宅において、補助金制度は心強い存在です。

 

 

住宅ローン減税の借入限度額がアップする

ZEH住宅は、一般の省エネ基準住宅と比べて住宅ローン減税の借入限度額が大幅に優遇されています。

具体的な限度額は以下の通りです。

 

 

このように、ZEH住宅を選択することで一般住宅と比べ、最大136.5万円も多く減税を受けられる可能性があります。

また、地方自治体による独自の補助金制度と組み合わせることで、さらなる経済効果を得られます。

 

 

光熱費を削減できる

ZEH住宅は高い省エネ性能により、一般住宅と比べて大幅な光熱費削減ができます。

国土交通省の試算では、東京都におけるZEH水準の住宅は、現行の省エネ基準の建物と比べて年間約4万6千円の光熱費削減効果があります。

さらに、太陽光発電などの創エネシステムを組み合わせることで、売電収入でより多くの光熱費が削減可能です。

 

 

災害に強い

災害による停電時でも、太陽光発電や蓄電池を活用して非常電力をまかなえるのも大きな魅力です。

万が一災害に巻き込まれたとしても、いつも通りの生活を送れます。

電気自動車の充電もできるため、自宅が使えない場合の生活拠点も確保可能です。

ZEH住宅は、自然災害の多い日本と非常に相性がよい家だといえるでしょう。

 

 

健康によい

高断熱のZEH住宅は、室温を一定に保ちやすい家です。

温度変化による身体への負担も少なく、結露の発生も抑制できることから、健康の維持・改善にもつながるといわれています。

近年では、身体の冷えやカビなどを原因とする気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎、関節炎など15もの諸症状について、健康改善が見られることがあると報告されています

 

 

 

3.「ZEHは必要ない…」と後悔しないために定義を理解しよう

ここまでZEHのメリット・デメリットについて解説してきましたが、そもそもZEHとは何か、完全に理解している人は少ないのではないでしょうか。

ZEHに関する誤解や不正確な情報も多く見られます。そこで、後悔のない判断をするために、あらためてZEHの基本的な定義や省エネ基準との違いについて詳しく解説します。

 

 

ZEH住宅の基本

ZEHとは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の頭文字を取った言葉です。

通称で、ZEH(ゼッチ)と呼ばれています。

断熱性能を高めて冷暖房の使用量を抑え、高効率な設備を導入して省エネと創エネを図ることによって、年間の一次エネルギー消費量をゼロ以下にすることを目指す住宅です。

 

 

ZEHができた理由

ZEH住宅は、SDGsや低炭素化・カーボンニュートラルといった、地球環境への負荷を抑えるための取り組みの1つとして誕生しました。

暮らしを支える住宅分野で、エネルギー効率のよい家を増やすことは、環境負荷低減に貢献します。

大地震なども経験し、省エネの大切さを痛感している日本政府は、省エネで災害にも対応可能な住まいとしてZEH住宅を推奨しています。

 

 

ZEH以外の省エネ基準との比較

省エネ基準とZEHの性能を断熱等性能等級で比較すると、時代とともに段階的に基準が強化されてきたことがわかります。

 

 

このように、省エネ基準は時代とともに大きく進化しており、とくに近年は断熱性能の要求水準が急速に高まっています。

またZEHの基準は現在日本における住宅の最高基準とは言えず、むしろ中間に位置する基準です。

なお、断熱等性能等級についてもう少し詳しく知りたいという人は下記記事も合わせてチェックしてみてください。

それぞれの等級について詳しく解説しています。

【合わせて読みたい】 省エネ等級が改定|最新の省エネ基準と新築住宅の仕様や資金面への影響を詳しく解説 

 

 

 

4.後悔しないZEH住宅の建て方

ここでは、ZEH住宅で見落としがちな点を紹介します。

注意すべきことさえおさえれば、後悔のないZEH住宅が建てられます。

 

 

気密性能にも着目する

ZEHでは、断熱性についての基準はありますが、気密性に関する基準は定められていません。

しかし、断熱性と気密性は相関関係にあります。

併せて備わっていなければ、ZEH基準を満たしていても、省エネにならない可能性があります。

 

 

光熱費ゼロ住宅にはならないことを理解する

ZEH住宅は、「年間のエネルギー消費量がゼロ以下となること」を目指す家です。

「光熱費がゼロになる住宅」ではありません。

太陽光発電は、日射量の影響を強く受けるものです。

夜間や雨天では発電できないため、その間に使う電力は、電力会社から購入します。

創エネは、「日中の電力を発電によって実質的に帳消しにしている」と捉えてください。

 

 

適正なコストバランスをとる

住宅や設備の性能を追求すると、コストも跳ね上がります。

「コスト上昇に見合った体感差が得られるか?」という点は、冷静に判断する必要があるでしょう。

節約効果や費用対効果を計算・シミュレーションし、バランスをみながら検討してください。

 

 

 

5.中国地方・山口県のZEH住宅情報

中国地方・山口県でZEH住宅を建てるなら、ぜひ、タナカホームズにお任せください。

ローコスト企画住宅でもZEH基準をクリアする家を提供可能です。

展開するプレミアムスタイル、オリジナルスタイルでは、ZEH基準の断熱性能が標準仕様で、なかでも、プレミアムスタイルは、ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2021で優秀賞を獲得しています。

 

 

 

6.まとめ

ZEH住宅は、年間のデメリットもあるため、「必要でない」という人もいるでしょう。

しかし、昨今世界的に進められている地球環境への負荷を抑えるための取り組みのひとつとして、非常に有効な手段です。

省エネで災害対応が可能なことからも、日本政府も積極的に推進しています。

中国地方・山口県でZEH住宅を検討中なら、ローコストなのに高品質高性能な家づくりにこだわるタナカホームズにご相談ください。

お財布にも環境にも優しいマイホイホームをお好みのスタイルで実現可能です。タナカホームズの住宅展示場にて、ぜひご確認ください。

 

 

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会社名:田中建設株式会社

部署名:経営企画部

執筆者名:大勢待 昌也

執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー 

執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi