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2025年8月6日 / 土地
ハザードマップでわかる、福山市の安全なエリア・危険なエリア

家族が安心して住めるマイホームを建てるためには、住宅の耐震性能だけでなく、土地の安全性にも目を向けることが大切です。
ハザードマップを利用すれば、気になる地域(または住んでいる地域)が安全なエリアなのかを簡単に調べることができます。
そこで、今回はハザードマップを利用して福山市の安全なエリア・危険なエリアをご紹介します。
水害や土砂災害、高潮、津波、地震の被害を受ける恐れがあるエリアはどこかを詳しく解説しているため、ぜひ土地選びの際にお役立てください。
目次
3.気になるエリア・住んでいるエリアがハザードマップに該当していたとき
1.ハザードマップとは
ハザードマップとは、気になる地域の災害リスクを簡単に調べることができるツールです。
国土交通省が運営する「重ねるハザードマップ」と自治体が公開している「わがまちハザードマップ」があります。
ハザードマップでわかること
ハザードマップでわかることは、気になる地域の災害リスクです。
大雨による河川氾濫や内水氾濫 が発生した際に床下浸水の被害がないか、土砂災害の危険にさらされないかを簡単に調べられます。
また、地震が発生した際に、どの程度の高さの津波が観測されるかも調べられます。
道路防災情報や地形の特徴なども調べられるため、今後起こり得る災害に備えて避難計画を立てる際に使用されるツールです。
また、注文住宅を建てる際に自然災害の危険が少なく、家族が安心して住める土地かどうかを判断する際にも使用されます。
入手方法

■出典:国土交通省「ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる」
国土交通省が運営する重ねるハザードマップは、インターネット上で「ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる (https://disaportal.gsi.go.jp/)」にアクセスすれば、誰でも閲覧できます。
調べたい場所の住所を入力すれば、自然災害リスクを調べられます。

■出典:福山市「水害(洪水・土砂災害)ハザードマップ(危険管理防災課)」
福山市のわがまちハザードマップは、福山市役所の危機管理防災課が公表しています。
重ねるハザードマップとは異なり、災害への備え方や避難行動の手順などについてまとめられています。
国土交通省が運営する「重ねるハザードマップ」と福山市が公開している「わがまちハザードマップ」のどちらも確認しておき、自然災害に備えておくことが大切です。
■こちらもチェック!|【失敗しない】土地探しの注意点とは?基準と選び方を詳しく解説
2.福山市で安全な場所・危ない場所
今回はハザードマップを活用して、福山市で安全な場所と危険な場所を見ていきたいと思います。
水害(洪水・土砂災害)

■出典:国土交通省「ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる」
芦田川の流域や福山港の周辺は河川の氾濫で床下浸水する恐れがあります。
福山市にある多治米町や川口町、手城町などは治安が良く住みやすい街として人気がありますが、洪水の被害に及んだ際に最大で10メートル近い浸水が予測されており、2階建て住宅の2階部分まで水に浸かる可能性があります。
つまり、3.0m以上の浸水が発生した場合は、建物の2階まで水が到達する恐れがあるため、速やかな避難が必要です。
神辺駅周辺は芦田川の流域となっており、洪水の被害に及んだ際に5.0m~10.0m床下浸水すると予想されていて、大変危険なエリアとなっています。
河川の流域や港の周辺以外は床下浸水の恐れがなく安全です。
土砂災害

■出典:国土交通省「ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる」
福山市の北部は吉備高原の丘陵地・山間地が多く、斜面地を中心に土砂災害警戒区域が点在しています。
土砂災害警戒区域では大雨により地盤が緩み、斜面の崩壊や土石流が発生します。
土砂災害時には迅速な避難が求められ、避難が遅れた場合に人的被害につながる可能性が極めて高いです。
近年の気候変動の影響で、局地的な大雨が発生しやすくなっていることを踏まえると、このエリアに住む場合は災害対策の備えが必要です。
高潮・津波災害

■出典:国土交通省「ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる」
福山市の沿岸部では、高潮や津波への警戒も欠かせません。
瀬戸内海に面した港町の鞆の浦、田尻町、内海町では、高潮により深さ5.0~10.0mの床下浸水が想定されています。
繰り返しになりますが、3.0m以上の床下浸水の被害が及んだ場合は避難が必要となります。
逃げ遅れてしまうと危険です。
また、津波の被害も想定されています。
津波は高さ30m程度でも危険と言われており、1mを超えると死亡率が非常に高くなります。
一方で、内陸部であれば、高潮や津波の心配はほぼ必要ありません。
地震災害

■出典:福山市「揺れやすさマップ(南海トラフ巨大地震)」
駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として、概ね100~150年間隔で繰り返し発生している大規模地震(南海トラフ地震)が発生した場合、福山市の最大深度は6強。
建物の全半壊が約6万8,000棟、死者数は1万2,000人に及ぶと予測されています。
津波により、約6,000人の死者が発生すると試算されているため、沿岸部ほど危険です。
南海トラフ巨大地震が発生した際に、気になる地域がどれだけ被害を受けるのか詳しく知りたい方は、福山市が公表している「揺れやすさマップ(南海トラフ巨大地震)」を確認してみてください。
ため池

■出典:広島県 ため池マップ「広島県におけるため池被害」
福山市に住む場合は、ため池にも注意しなければなりません。
ため池とは、江戸時代以前に造られたもので、構造や材料が明らかになっていません。
老朽化により堤体の沈下や漏水が生じているものの未改修であったり、維持管理が行き届かないため突然決壊したりすることもあります。
福山市は、広島県内でもため池が多いことで知られています。
広島県は「ため池マップ」を公開しているため、近くにため池がないかどうかを確認してみることをおすすめします。
3.気になるエリア・住んでいるエリアがハザードマップに該当していたとき
気になるエリアや現在暮らしている地域がハザードマップで災害リスクの高い場所に指定されていた場合、そのまま何もせずに過ごすのではなく、日頃から備えをしておくことが大切です。
万が一の災害時、自分や家族の命を守るためにも、次のような対策をしておきましょう。
現地確認や古地図を活用する
これから気になるエリアに引っ越しを検討している場合は、自治体や歴史資料館で古地図を借りて、過去の災害の記録、液状化現象の有無を確認しておきましょう。
液状化現象とは、地震が発生した際に地盤が液体状になる現象をいい、家が傾いてしまう恐れがあります。
大変危険なため、過去の災害の記録は必ず確認しておきましょう。
また、現地確認も大切です。
河川や崖が近くにないか、洪水・土砂災害の恐れがないかを確認しておくと安心して住むことができます。
被害を想定した対策を講じる
危険区域の場合でも、自然災害の被害を想定した対策を講じれば、安心して住むことができます。
例えば、以下のように自然災害に強い家づくりも選択肢の一つです。
しかし、それぞれメリット・デメリットがあるため専門家と相談することをおすすめします。
□ かさ上げ(盛土)をする
□ 高床にする
□ 高い塀で家を囲む
□ 防水性の高い外壁を採用する
□ コンセントを高い位置に設置する
□ 1階と2階でブレーカーを分ける
□ 擁壁の設置
□ 植栽の設置
□ テラス工法(階段状の土留め)
□ 耐震、制震、免震を取り入れる
□ 地盤改良を行う
避難計画を立てる
災害発生時に命を守れるように、避難計画を立てておきましょう。
ハザードマップを見て、自宅や付近にどのような洪水や土砂災害の恐れがある場所かどうかを確認してください。
床下浸水想定区域に該当する場合は、高い建物に避難します。
土砂災害警戒区域に該当する場合は立ち退き避難をします。
安全に避難するためにも道路防災情報を見て、どのようなルートで避難するかを計画しましょう。
また、災害が発生すると物資の入手が困難になるため、備蓄品を準備しておくことも大切です。
非常時持ち出し品をまとめたので、ぜひ準備してみてください。

4.まとめ
ハザードマップで福山市を見ると、水害や土砂災害、高潮、津波、地震、ため池などの被害が及ぶ危険区域があります。
家族が安心して住めるマイホームを建てるためには、住宅の耐震性能だけでなく、土地の安全性にも目を向けることが大切です。
そのため、これから土地探しをする方は、ハザードマップを利用して安全な場所かどうかを調べてみてください。
また、危険区域に該当する場合でも、対策を講じれば住むことができます。
しかし、それぞれの対策にはメリット、デメリットがあるため専門家に相談することをおすすめします。
タナカホームズは災害リスクに備えた家づくりを得意としているため、気になることがある方は、ぜひタナカホームズ福山店までお気軽にご相談ください。
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会社名:田中建設株式会社
部署名:経営企画部
執筆者名:大勢待 昌也
執筆者の略歴 保有資格 住宅ローンアドバイザー
執筆者のSNSのリンク:https://www.facebook.com/oosemachi
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